難儀のある世(Учиртай Хорвоо)Ⅳ

☆まず友達のYoshiのモンゴル相撲挑戦を大きく応援しま~す!次回はモンゴル現地のナーダムになる!?
Good luck, Yoshi! We’r proud of u and ll be there for u! ☆
それでは、引き続き 難儀のある世(Учиртай Хорвоо)をどうぞ

                     ツェ・ロドイダムバー著

もしカモシカが山へ逃亡したのであれば、今にしてみればどうやらこうやらで追跡者たちから放れ、硬くなった筋肉を休ませながら恐れるあまり隠れて潜んでいる子供の居場所へ向かってゆっくり静かに歩いていたところだっただろう。
しかし、彼女は追われば追われるほど限りや境界のない広大な野原の奥へ奥へと懸命に息を切らした。

何キロ追いかけたのか誰もが計っていない。
何度銃を放したのか誰もが数えていない。

とうとう、彼女は二つの耳をうなじにはり付け、口を開け、短い尾を挟み、つい先ほどまであったあの滑らかで波のような動きを失って、やがて前足二本後足二本をそろえて交互に走るようになり、時にはだく足で静かに歩くようにまでなってしまった。
その時、車から彼女の白っぽい姿が見えてきた。
ちょうどその時、米の粒のような猟銃の弾がお尻を切り刻むように命中し、濃いピンク色の血が後ろ足に沿って流れ出した。だけれども、彼女は最後の力を振り絞って何度も跳ね起きていた。

これまで何匹もの子供たちを育て、知恵を与え、しつけをし、千辛万苦を克服してきたこのカモシカには、自分自身を追ってくる敵を自分自身の早足の力で離れさせて、まだ寝ている子供のところへ安全に帰られたことが数多くあったことは疑うことがないだろう。
シカは、その他の動物にほんの少しの害も与えようとしないけれども、彼らの敵は彼らを放っておくわけがなかったのだ!

「弾は残っている?」という叫ぶ声、ジープの中から何度も聞こえ、
それから間もなくまた静かになった。そして、ジープの中の人々は窓からむき出されていた猟銃たちを中へ引っ張り入れて、自分たちの足元に置いた。
「さてと、今一体どうすりゃいいんだ!」と、あの運転手の隣の席の人は空っぽになった銃を席の横へ投げ、ついでにそう聞いた。
「このやろうを引いちゃうのどうだ?」と運転をしている一人が答えて、さらにスピードを増した。

カモシカはどうにか生きたまま子供のところへ帰って、お乳をあげ、再会に光る愛で尾を振って遊んでいる子供の短い尾の匂いを嗅ごうと願うばっかりだった。だが、硬くなり痺れた足がもう前へと進むことができなくなり、息が胸に溢れ返って、つい先ほどまで美しくて凛々としていた両耳が邪魔にさえ感じ、やがて思わず跪き、体が地面にもぐりこみ、横たわってしまったのだ。

ジープは停まり、彼らから何時間も逃れ、彼らを苦しめたこの”頑固”なカモシカが生きたまま彼らの手に入ったことにうれしく思い、大きな声を出して笑いながら、中の二人が車から降り立った。

もし、子を産まないカモシカや、あるいはカモシカの雄だったのならば、
痺れて硬くて木のようになった足に全力を尽くしてまで立ち上がり、再び逃げ出すことができなかった。
だけれど、
このカモシカはそうではないので、また起き上がり、曇って真っ白になった目を大きく開け、また再び静かに走り出した。

ジープから降り立った人々は彼女の後から走って追いかけたが、彼女を捕まえることができなかったのだ。
そしてなかなか捕まらないことに腹を立てて、いらいらし、大きめの石たちを拾い投げた。だが、命中できなかったのだった。彼らはののしりながらジープの中に入って、再び車で追い始める。 つづく。。。
  

 ★Next: the final chapter of 難儀のある世(Учиртай Хорвоо) coming up soon!★

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難儀のある世(Учиртай Хорвоо)Ⅳ への1件のフィードバック

  1. kazu より:

    coming up soon.
    もはや、合いの手だけでスマン

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